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COLUMN

東邦コラム

2024.04.25

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MONET

MONET

その画家の作品を最初に見た時「なんだ?この落書きは」としか思えず足を止める事さえしなかった、タイトルは「印象 日の出」

 

パリで政府が公式開催する展覧会サロンへの出展を何度も試みたが落選続きだった若き日のクロード・モネがドガやルノワール、ピサロなどの画家たちと開催した第1回印象派展に出展したもの。

 

印象派の作品は、輪郭が無くモネの場合は絵の具を混色せずカンバスに置く、筆触分割という19世紀後半に確立された革新的な技法で描かれ、保守的なサロンにそれを評価出来る人は居なかった。

 

印象派の中でも特にモネの作品を近くで鑑賞することはお勧めしません、輪郭がハッキリしないだけではなく、何が描かれているのかさえ解らないからです。

ところが4~5m離れてみると作品の素晴らしさに気が付く、モネお得意の水面に光が反射する様子、空に湧きあがる雲、山の影など、写実主義作品では表現出来ない柔らかな作風。

 

そのモネの絵画展が今大阪 中之島美術館で開催されています。

多くの絵画展でモネ作品が来ると云えばブータンやシスレーなど他の印象派画家の作品とともに2~3作の有名どころが展示される程度ですが、今回は、印象派以前の作品から晩年の集大成である睡蓮連作まで全75作すべてがモネ作という、おそらく今後見る事の出来ない作品群が来日しています。

 

気になる方は是非、本物を観ることで違う価値観の自分に出会えるかもしれません。