TOHO
COLUMN
東邦コラム
2021.08.10
その他
仁義なき戦い
東邦コラムを毎度御覧頂き有難う御座います。
個人的に好きな映画10作を発表し全く反響がないのに書き続け、遂に10作目です。
以前既に「仁義なき戦い 広島死闘編」を書きましたが、今回は記念すべき1作目、そして任侠映画いや、あえたこの時代だから、こう言います!
やく●映画の金字塔である!
「仁義なき戦い」です。
以前も書きましたがこのコラムでは反社会勢力を推奨するのではなく、この映画が日本映画にもたらした功績、任侠映画の文化を形成したことを称賛しております。くれぐれも誤解がないようにお願い致します!
舞台は第二次世界大戦後の広島で、実際に勃発した広島抗争と言う日本暴力団抗争で最も血が流れ実在の極中手記に基づき描かれています。
主人公は言わずも知れた菅原文太が演じました。
私の意見ですが、もう映画の枠を越え「仁義なき戦い」と言う文化モデルと言って過言ではないのです。
映画としては主人公の広能が闇市で起きた暴力団同士のイザコザに手を貸してしまい、実刑を受ける。しかし獄中での出逢いを発端に「山守組」の組長に話が入り、保釈金を山守が積み、釈放される。
これを機会に山守から盃を受けた広能は山守組として極道を始めるが開いてたいた賭場で難癖をつけられて乱闘騒ぎを起こすが、乱闘の相手は山守組長の遠縁者であった。結果エンコ(指)を詰める。
この事件を初めに山守組長の様々な思惑が動き始めるのであった・・・。
広能昌三の葛藤や、極道としての生き様、任侠の矜持、裏切り妬み恨み辛み様々な魑魅魍魎が跋扈する広島抗争を生き抜く先に待つ物は・・・
非常に人間関係が複雑に入り組む映画で、無駄なシーンは1秒たりともありません。
先述致しましたが、手記、実話小説から脚本が描かれ、そして映画となった経緯が生々しく禍々しい世界をリアルに描いております。
社会を生き抜くバイブルとして私は自分の中で非常に大切な1作としてこの映画をこれから先もずっと見ていくと思います。
1973年公開 深作欣二監督
「仁義なき戦い」
東邦自動車 仁義なき戦い担当 福井