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COLUMN

東邦コラム

2024.11.21

自動車関連

クルマの魅力を安心してシェアし合える未来に寄せて

クルマの魅力を安心してシェアし合える未来に寄せて

先月、残念なニュースが飛び込んできた。とても気に入っていたカーシェアリングサービス「Anyca」が突然、年内でのサービス終了を発表したのだ。Anycaは、スマホアプリをベースに、個人もしくはディーラーが所有するクルマを共同利用できる仕組み。一般的なレンタカーとは比べものにならない車種の豊富さが大きな特徴だ。自分の愛車も運転は楽しかったけれど、色々な車に乗ってみたいと思い始めた頃に存在を知って以来、年に数回、妻との旅行や帰省などの際に借り手としてお世話になってきた。それぞれのクルマが奏でるサウンドや乗り味を堪能することができ、旅はいつも胸が躍るものだった。“あなたの道中を特別な思い出に変えるカーシェア”と謳われている通り、まさにそうした価値を提供するサービスだったと感じるが、筆者の場合はそれに加え、利用体験の中で強まった自動車への興味が、その後訪れることになる転職で弊社を志望する動機にも繋がり今に至っていることを思うと、Anycaの影響力をとりわけ強く受けたユーザーの一人なのかも知れない。

 サービス終了の理由は、利用拡大が当初の狙いに遠く及ばなかったことと説明されている。その根底にある実態として、オーナーが負うリスクの高さが収入に見合わない、というのは確かに分かる。難問なのだろうけれど、Anycaのようなサービスの価値を安定して提供し続けられる上手い方法はないのだろうか・・・。クルマを大切に維持しようとする人を支える我々の業界とも相互共益関係を築けそうな気がするだけに、尚更、そのような未来への夢が膨らんでしまう。